朝は長袖でちょうどいいのに、昼には袖をまくっている。
夕方になると、今度は「上着、持ってくればよかった」。
秋の服選び、なかなか忙しいですよね。笑
私もこの前、昼間は「今日暑いな」と思っていたのに、
夜になったら急に温かいものが食べたくなって、
鮭と秋野菜のクリーム煮を作っていました。
身体って、頭で考えるより先に季節の変わり目に気づいているのかもしれません。
涼しくなって動きやすいはずなのに、なんとなくだるい。
そんな日は、クローゼットだけじゃなく、身体にも少し秋支度をしてあげませんか。
この記事でお伝えする、4つの秋支度
- 服:厚着で我慢せず、脱ぎ着できる一枚を
- ごはん:特別な食材より、いつもの食事に汁物を
- 動き:元気な日は、椅子に座ったまま小さく
- 夜:「あとひとつ」を明日に回す
全部やらなくて大丈夫。気になったものを1つだけ、が合言葉です。
「秋バテかな?」で片づける前に
暑いときは汗をかいて熱を逃がし、寒いときは熱を逃がしにくくする。
私たちの身体は、毎日こっそり周りの温度に合わせて調整してくれています。
その働きには自律神経も関わっています。
だから気温がころころ変わる季節は、それだけで身体は大忙し。
そこに仕事や家事の疲れ、寝不足が重なると、過ごしにくさを感じることがあります。
ただ、「秋バテ」「寒暖差疲労」という言葉だけで、だるさや頭痛の原因を決めることはできません。
「秋だから仕方ない」で、つらさを片づけないこと。
熱がある日や、急に強いだるさが出た日の考え方は、この記事の後半にまとめています。
中医学の秋の養生は、「合わせる」より「ちょっと調整」
中医学では、人も自然の一部として、季節の変化に合わせた暮らしを大切にします。
秋のキーワードは「燥(そう)」、つまり乾燥。
そして「陰陽(いんよう)」でいうと、夏の外へ外へと向かう勢いから、秋冬の内側へ落ち着いていく過ごし方へ。
そんな切り替わりの時期だと考えます。
これは伝統的な養生の見方で、症状の原因を診断するものではありません。
秋になった瞬間に、全員が同じ体質に変わるわけでもないんです。
暑ければ上着を脱ぐ。冷えてきたら羽織る。喉が渇いたら水分をとる。
身体を季節に無理やり合わせるより、季節を見ながら身体に合わせる。
このくらいの養生なら、忙しい日でもできそうですよね。
寒暖差が気になる日に試したい、4つの秋支度

1.厚着で我慢せず、脱ぎ着できる一枚を
朝の寒さだけで服を決めると、お昼には汗ばんでしまうことも。
薄手のカーディガンなど、さっと脱げて持ち歩ける一枚があると安心です。
「冷やしたらあかん」と、汗をかくほど着込む必要はありません。
今、暑い?寒い?と一度だけ自分に聞いてみる。その小さな確認が、いちばん確かな服選びの目安になります。
2.特別な食材より、いつもの食事に汁物を
養生のために、買い物リストを全部変えなくて大丈夫。
いつものごはんに、具だくさんの汁物を一品添えるくらいから。温度も量も、自分が「おいしい」と思える程度で十分です。
冒頭のクリーム煮みたいに、「今日はこれが食べたいな」という気持ちも、身体からのサインのひとつ。れんこんやきのこなど、旬の食材を選ぶ楽しさも秋のいいところです。
ただし、特定の食材に効果を期待しすぎず、いろいろな食品を組み合わせて。水分も忘れずにとりましょう
3.元気な日は、椅子に座ったまま小さく動く
熱や強いだるさがなく、体調が落ち着いている日に。床に座るのが大変なら、安定した椅子で十分です。
- 足の裏を床につけて座り、肩を一度そっと下ろす
- 肩をすくめて、ストンと戻す。痛みのない範囲で2〜3回
- 動きを止めて、自然な呼吸を3回感じる。大きく吸おうと頑張らない
終わったあと、「あ、さっきまで肩に力入ってたんや」と気づけたら、それで大成功です。
痛みやめまい、息苦しさがあれば中止してください。呼吸を止めたり、苦しいほど長く吐いたりする必要もありません。ヨガは我慢大会ではありません。今日は少し動けた、それで十分な日もあります。

4.夜の「あとひとつ」を、明日に回す
涼しくなると、なぜか「あれもこれも片づけたい」スイッチが入りませんか。でも、身体が疲れている日にまで、夏と同じ勢いで予定をこなさなくてもいいんです。
寝る前の片づけを一つだけ明日に回す。スマホを置いて、少し早めに横になる準備をする。
養生を新しい宿題にしないで、負担を一つ減らす方向で考えてみてください。
養生って、おばあちゃんの知恵袋みたいなもの
ここまで読んで、「なんだ、知ってることばっかりやん」と思った方もいるかもしれません。笑
そうなんです。養生って、特別な健康法ではありません。寒かったら羽織る、温かいものを食べる、疲れた日は早く寝る。おばあちゃんが昔から言ってきたような、当たり前のことの積み重ねです。
でも、その当たり前を「自分のために」できているかというと、意外とできていないんですよね。
- 家族の上着は持って出たのに、自分のは忘れている
- 子どもには汁物を出すのに、自分は立ったまま適当に済ませている
- 「疲れたな」と思いながら、あと一つ、あと一つと片づけている
知っていることと、自分にしてあげられていることの間には、けっこう距離があります。
養生は、自分をちょっと大事にすること。つまり、ご自愛です。
特別な道具もお金もいらない。手軽で、続けやすい。それが養生のいちばんの良さです。だからこそ、「わざわざやるほどでもない」と後回しにされがち。今日は一つだけ、自分のために選んでみてくださいね。
熱がある日・急に強くだるい日は、ヨガより休養

ここまでの4つは、体調が落ち着いている日のためのものです。
発熱、急に強くなっただるさ、咳などがある場合は、感染症も含めて考える必要があります。症状だけで自己判断せず、必要に応じて医療機関へ相談してください。息苦しさや胸の痛みなど強い症状がある場合は、速やかに医療相談・受診を。
滋賀県は2026年9月3日に、インフルエンザの流行期入りを発表しています(記事作成時点では、10月8日更新の第40週の資料まで確認できます)。季節の養生と、感染症への対策は分けて考えましょう。
手洗い、換気、休養、バランスのよい食事を基本に、ワクチンについては医療機関へ相談を。ヨガや特定の食材が、インフルエンザを予防・治療するわけではありません。
最新情報:滋賀県のインフルエンザ情報/厚生労働省のインフルエンザ対策
秋の衣替えは、「今日はどう?」から
衣替えは、クローゼットの中だけの話じゃありません。食べたいもの、着たいもの、動きたい量も、その日ごとに少しずつ変わっていきます。
今日は上着を一枚。明日は汁物を一品。
そのくらいの小ささで、秋と付き合ってみませんか。
「今日はどう?」と自分に聞く時間は、ヨガでいちばん大切にしていることでもあります。マットの上だけじゃなく、毎日の服やごはんを選ぶときにも、同じように聞いてあげてくださいね。
つらさが長引く、繰り返す場合は、養生だけで様子を見続けず医療機関へ相談してください。
秋分という節目から暮らしを見直したい方は、こちらの記事もどうぞ。

自分に合う動き方を、stiria yogaで
stiria yogaは、大津にある女性限定・最大4名の小さなヨガ教室です。その日の身体や呼吸の様子を見ながら、一人ひとりに合わせてヨガをしています。難しいポーズができることより、自分の状態に気づく時間を大切にしています。
体調が落ち着いていて、「一人だと力加減が分からない」「自分に合う動き方を知りたい」と感じたら、少人数ヨガの内容をのぞいてみてください。
よくある質問
寒暖差が気になる日は、とにかく身体を温めればいいですか?
暑いのに厚着をしたり、無理に熱いものを飲んだりする必要はありません。気温と自分の感じ方に合わせて、脱ぎ着や室温を調整してください。
だるい日も、ヨガをした方がいいですか?
無理に行わなくて大丈夫です。発熱や強いだるさなどがある日は休養を。体調が落ち着いている日も、心地よい範囲の動きにとどめてください。
秋の養生で、インフルエンザは防げますか?
ヨガや食養生で感染を防げるとはいえません。手洗い・換気などの感染対策を行い、ワクチンについては医療機関へ相談してください。
