秋分の頃って、朝は涼しいのに昼は暑くて、
「結局、何を着たらいいん?」となりませんか。
私はなります。笑
秋分は、昼と夜の長さがほぼ同じになる季節の節目。
ここから少しずつ、夜の時間が長くなっていきます。
中医学では、自然が外へ大きく広がる夏から、
内側へ静かに向かう秋へ移る頃と考えます。
といっても、難しいことを始めなくて大丈夫。
秋分の養生は、
身体と暮らしを夏仕様から秋仕様へ、
少しずつ衣替えすること。
今日は、中医学を知らない方にも試してもらいやすい
「食べる・呼吸する・暮らす」の3つから、
秋の楽しみ方を書いてみます。
この記事で分かること
- 秋分がどんな季節の境目なのか
- 中医学で秋の乾燥をどう考えるのか
- 今日からできる、頑張らない秋支度
秋分は「昼と夜が半分こ」になる頃
秋分は二十四節気のひとつで、
太陽はほぼ真東から昇り、ほぼ真西へ沈みます。
よく「昼と夜が同じ長さになる日」と言われますが、
国立天文台によると、日の出・日の入りの定義などの関係で、
実際には昼のほうが少し長くなります。
なので正確には、昼と夜がほぼ半分ずつになる頃。
細かい話ですが、こういう「知っているようで知らなかった」が、
季節の暦のおもしろいところです。
中医学では、明るさ・活動・外へ広がる力を「陽」、
暗さ・休息・内へ蓄える力を「陰」と表します。
秋分は、その陰と陽が釣り合い、
ここから少しずつ「陰」の時間が増えていく境目。
陰と聞くと、なんだか暗い印象があるかもしれません。
でも、どちらが良い・悪いではありません。
動く時間があるから、休む時間も必要。
花が咲く季節があれば、実を結び、種を残す季節もある。
自然は一年中、同じテンションで走り続けていません。
……人間だけ、
夏と同じ勢いのまま年末まで走ろうとしたら、そりゃ疲れますよね。笑
身体も、夏服のままではいられない
秋分を迎える頃は、昼間の暑さが残っていても、
朝晩の風は少しずつ冷たくなります。
日が暮れるのも早くなり、空気も乾き始めます。
喉や鼻、肌のカサつきで「秋が来たな」と気づく方もいるかもしれません。
美容師として長くお客様の髪や肌に触れていると、
季節はカレンダーより先に、触れた感覚に表れることがあるなと感じます。
中医学では、秋は「燥(そう)」、つまり乾燥の影響を受けやすい季節と考えます。
そして秋と関わりが深いのが「肺」です。
ここでいう肺は、現代医学の臓器だけではなく、
呼吸や鼻、皮膚なども含めて捉える中医学独自の考え方です。
だからといって、「秋だから全員この食材」「この養生をすれば大丈夫」とは限りません。
まだ蒸し暑い日もあれば、急に冷える日もあります。
暦だけで決めず、今日の空気と、今の自分の身体を一緒に見る。
それが養生の基本です。
9月のだるさや胃腸の疲れが気になる方は、
こちらも読んでみてください。

秋分から始めたい、3つの小さな秋支度

1.「白い食材を食べなきゃ」より、温かい一品を足す
秋の食養生では、梨、れんこん、山芋、白ごま、豆腐など、
白い食材がよく紹介されます。
これは「白いものを食べれば不調が治る」という意味ではありません。
中医学の食養生で、秋の潤いを意識するときに選ばれてきた食材の目安です。
薬膳と聞くと、見たことのない食材を買わなあかん気がしますが、
梨もれんこんも、普通にスーパーにあります。
急に仙人の食卓にしなくて大丈夫です。笑
まずは、冷たい麺や生野菜だけで済ませていた食事に、
温かい汁物を一品足してみる。
れんこんのお味噌汁、山芋を入れたスープ、梨を旬のデザートとして味わう。
そんな身近な取り入れ方で十分です。
大切なのは、食材を「効かせる」ことより、
今年もこの味の季節が来たなぁ、と楽しむこと。
2.深く吸おうとする前に、ゆっくり吐いてみる
「深呼吸してください」と言われると、一生懸命たくさん吸おうとする方がいます。
これ、レッスンでもよくあります。
でも、息が残ったままだと、新しい空気は入りにくいもの。
吸うことを頑張る前に、まず吐いてみましょう。
夕方の3呼吸
- 肩を上げず、今の呼吸をそのまま感じる
- 口または鼻から、細く長く息を吐く
- 吸う息は追いかけず、自然に入ってくるのを待つ
これを3回。
気持ちよくできる範囲で十分です。
苦しさやめまいがある場合は中止してください。
呼吸を「整えなきゃ」と力むより、夕方の風を感じながら、
ひと息つく。そのくらいがちょうどいいと思います。
3.日の入りを、暮らしのブレーキにする
秋は「秋の陽はつるべ落とし」と言われるほど、
日の入りが早くなったと感じやすい季節です。
明るい時間が短くなるのに、私たちの予定は夏と同じまま。
むしろ年末へ向けて、やることが増えていきます。
そこで秋分を境に、夕方以降の予定をひとつだけ減らしてみる。
スマホを置いてお茶を飲む。湯船に少し長く入る。
薄い羽織りものを用意する。いつもより10分早く布団へ行く。
どれも地味です。でも養生は、映える大イベントではなく、
こういう地味なことの積み重ねです。
毎日できなくても大丈夫。できなかった日の反省会まで始めると、
養生がまた一つ仕事になりますから。笑
季節を感じることも、立派な養生
中医学を学んで私がおもしろいと感じたのは、
不調の答えを身体の中だけに探さないところです。
風が変わった。
日が短くなった。
スーパーに梨やれんこんが並び始めた。
夕焼けの色が濃くなった。
外の自然に気づくと、
「私も今、季節の途中にいるんだ」と思えます。
調子が揺れるたびに、自分の管理が足りないと思わなくていい。
自然だって、晴れの日もあれば雨の日もあるし、
暑さが戻る日もあります。身体も毎日同じではありません。
秋分は、ぴったり整った人になる日ではなく、
今の自分のちょうどよさを探し直す日。
頑張る日と休む日。人と過ごす時間と、一人になる時間。
動くヨガと、静かな呼吸。
昼と夜がほぼ半分ずつになる秋分に、
自分の暮らしのバランスも少し眺めてみる。
そんなふうに季節と一緒に生きると、
一年は「暑い・寒い」だけではなく、
もっと小さな楽しみでいっぱいになります。
秋に気持ちが少し寂しくなる方は、こちらも読んでください。

まとめ|養生は、季節との会話
秋分からの養生は、特別な健康法を増やすことではありません。
- 温かい一品と旬の味を楽しむ
- 吸う前に、ゆっくり吐く
- 日の入りを合図に、少しペースを落とす
今日はどれか一つで十分です。
窓を開けたときの風や、夕方の空の色に「あ、秋やな」と気づく。
その小さな気づきから、自分の身体にも「今日はどんな感じ?」と聞いてあげてください。
それが、自然とともに暮らす養生の始まりだと思います。
※中医学は伝統的な身体観に基づく養生の知恵であり、医療行為の代わりではありません。
咳、息苦しさ、強いだるさなどが続く場合は、自己判断せず医療機関へご相談ください。
stiria yogaで、季節と今の身体に合うヨガを
滋賀県大津市・石山のstiria yogaでは、女性限定・最大4名の少人数ヨガを行っています。
決まったポーズを全員で同じように頑張るのではなく、その日の呼吸や身体の様子を見ながら進めます。
ヨガが初めての方、身体が硬い方、大人数のスタジオが少し苦手な方も大丈夫です。
よくある質問
秋分の日を過ぎてから始めても遅くありませんか?
遅くありません。秋分は一日だけの健康イベントではなく、
季節が夏から秋へ深まる目印です。
気づいた日から、温かい一品や夕方の3呼吸など、
できることを一つ試してみてください。
白い食材は毎日食べたほうがいいですか?
毎日無理にそろえる必要はありません。
白い食材は中医学の食養生で秋によく使われる目安の一つです。
旬の食材を楽しみつつ、偏りのない食事を基本にしてください。
喉の乾燥や咳も、秋の養生だけで様子を見て大丈夫ですか?
乾燥対策は日々のケアとして役立ちますが、
症状が長引く、強くなる、息苦しさや発熱を伴う場合は、
養生だけで判断せず医療機関へ相談してください。
