「ダウンドッグって、休むポーズなん?」
お尻を持ち上げて、手と足で身体を支えるあのポーズ。
脚を伸ばすどころか、手首が気になって落ち着かない。
そりゃ、休むどころではないですよね。笑
でも、そこで「私の腕力が足りないんや」と決めつけなくて大丈夫。
手のつき方だけでなく、身体全体の位置や、支えている時間も関係します。
今日は、痛みがあるときの判断を先に、痛みがない状態で見直せることをお伝えします。
手首が痛いときは、ポーズを下ろして休む
ズキッとする痛み、しびれ、強い違和感があったら、
まず手に体重をかけるのをやめましょう。
無理のない姿勢に戻り、手首を休ませます。
「あと少し伸ばせば慣れるかも」と、痛みの出る形を繰り返す必要はありません。
痛みがある最中に、手の角度を探し続けないこと。
ここは、いちばん大切にしたいところです。

痛みが続く、繰り返す、腫れる、日常の動作でも痛む、しびれがある場合は、整形外科などの医療機関へ相談してください。転倒後の強い痛みや、手首が動かせない・物を持てない場合は、早めの受診が必
要です。
手首の痛みには複数の原因があります。
この記事だけで原因を決めたり、ヨガで治そうとしたりせず、必要な診察を受けてください。参考:NHSの手首の痛みに関する案内
(英語)。
手首だけで頑張ってしまうのは、なぜ?
ダウンドッグでは、手首を曲げた状態で身体を支えます。
普段の暮らしではあまりしない支え方なので、慣れないうちは負担を感じることがあります。
とくに「かかとを床につけたい」「膝をまっすぐにしたい
と完成形を目指すと、手元や呼吸を見る余裕がなくなりがち。
写真のポーズに合わせようとして、身体からの小さなサインを見逃すこともあります。
手首の痛みを、腕力や柔軟性だけで説明することはできません。
ただ、痛みがないときの練習なら、
手首ひとつではなく、身体全体の支え方を見るという入口があります。
身体が硬いからできない、と感じている方は、こちらの記事もどうぞ。

痛みがないときに見直したい、3つのこと
次の工夫は、痛み・しびれ・強い違和感がない状態で行う確認です。
試して痛みが出たら中止し、レッスンでは講師に伝えてください。

1.手の根元だけに、体重が集まっていない?
指は、力いっぱい開くより自然に広げます。
手のひらの根元だけに乗りかからず、指の付け根や指先にも、そっと床を押す感覚を探してみてください。
「手首を浮かせる」「指先だけで支える」ほど頑張らなくて大丈夫。
手の向きや幅にも個人差があるので、ひとつの角度を正解にせず、
講師と一緒に確認しましょう。
2.膝を曲げて、かかとは浮いたままで
脚をまっすぐにすることを、いったんお休み。
膝をゆるめて、お尻を後ろへ引く余地をつくります。かかとは床につかなくてもかまいません。
見たいのは、三角形のきれいさより、背中や呼吸に余裕があるかどうか。
膝を曲げれば必ず手首がラクになるわけではないので、
身体の感じ方を確かめながら、小さな形から始めます。
3.長く止まるより、短く試す
最初から何十秒もキープしようとせず、まずは1〜2呼吸。
そのあと、無理なくポーズを下ろして休みます。
短い時間でも、息が止まる、肩が固まる、手首に違和感が出るなら、そこで終えて大丈夫。「もう少しできるか」より、「今、無理をしていないか」。その問いで練習を選んでみましょう。
ダウンドッグをしない日があっても、ヨガはできる
手首に体重をかけたくない日は、安定した椅子に座り、足裏を床につけて呼吸するだけでもかまいません。手は太ももの上で休ませます。
余裕があれば、肩を痛みのない範囲で小さく動かす。あるいは、何も足さずに、吸う息と吐く息を感じる。ダウンドッグと同じ運動にはなりませんが、その日の自分に合うヨガの時間はつくれます。
ポーズを休むことを「できなかった」に数えなくていいんです。自分に無理をさせないことも、ヨガで大切にしたい姿勢。身体の声を聞いて選べたなら、それも立派な練習だと思います。
よくある質問
サポーターをつければ、ダウンドッグを続けてもいい?
サポーターをつけたことだけで、安全に続けられるとは判断できません。痛みがある場合は手への荷重をやめ、必要に応じて医療機関へ相談してください。医師から指示がある場合は、その指示を優先します。
手首のストレッチをしてから始めれば大丈夫?
ストレッチをすれば必ず痛みを防げるわけではありません。痛む方向へ反らしたり、強く伸ばしたりせず、痛みがある日は荷重をかける練習を休みましょう。
レッスン中、自分だけポーズを休んでもいい?
はい。始まる前に手首の状態を伝え、途中でも気になることがあれば知らせてください。みんなと同じ形に合わせるより、その日の身体に合う方法を一緒に選びましょう。
がんばり方より、身体に合う方法を一緒に探そう
私は、アーサナアライメントを学びながら、同じポーズでも身体の使い方や必要なサポートは一人ひとり違うと考えています。
stiria yogaの少人数ヨガでは、その日の体調や身体のお悩みを伺いながらレッスンを組み立てています。「手首が気になって、ヨガを始めるのが不安」。そんなことも、遠慮なく教えてください。
痛みがある場合は医療機関での確認を優先したうえで、無理なく参加できる方法を相談しましょう。ポーズを完成させるためだけではなく、自分を大切に扱う時間として、ヨガを楽しんでもらえたらうれしいです。
